犬と海外旅、リヒテンシュタインのユースホステル
アルプス超えのドライブを経てリヒテンシュタインに到着!
宿泊先はなんとユースホステルです。
ユースホステルって聞くとイメージは若者の為のドミトリー、安く泊まれる宿って感じかもしれませんが、たしかに価格は安いし、ドミトリータイプが多いです。でも若者だけが利用するのではなく、誰でも利用することができます。
私がユースホステルを利用した数十年前は色々と規約があり、会員にもならないと泊まれなかった記憶ですが、元はドイツ発祥で100年の歴史があるシステムです。
そしてここ、リヒテンシュタインでは特に会員でなくとも泊まれるし、面倒な規約もありません。
施設も下手なホテルより格段にきれいです。
ただし、食事の片付けや、部屋の掃除などは自分でします。チェックインは遅めでチェックアウトは早め、場所はちょい辺鄙な場所だったりします。
でも私の旅にはぴったり!
それに朝食も付いていて、それが最高に美味しいのです。
ビュッフェスタイルなので自由に選べるし、少し余分にいただいてランチサンド作ったりして楽しめます。
犬連れもオッケーですが、ドミトリーはダメで個室になりますがそれがまたなかなか良いのです。トイレもシャワーもあるし、部屋は狭めでテレビも何もないけれど十分すぎるくらいでした。
レストランは犬はダメなのですが、代わりにもっと素敵な空間を用意してくれます。
そこはたとえハラル食の方やいわゆる多文化に対応するための空間です。
多様性とは性別だけじゃない
日本ではようやく多様性について法の整備や環境改善が始まりましたが、政治家達の考える多様性って性別程度?
どうしても単一民族で島国である日本は移民に対応する面でもとても遅れているし、アニマルウェルフェアも稚拙だから仕方ないのでしょうが、やはりヨーロッパのように他民族で動物との向き合い方が深いと、ユースホステルでさえこうした対応ができている。これは法でも環境整備でもなくて、意識の違いだと強く感じました。
ウノといると気持ちが豊かになっていく
私が食事をしているとご年配の女性が訪ねてきてくれました。
先程レストランでお見かけした方です。
どうやらウノに会いに来てくださったようです。
ドイツ語なので翻訳機を交えての会話でしたがかなり深い話をする事ができました。
女性はまずウノをとても良い犬であることを具体的に伝えてくれます。
容姿だけでなく、その素養、素ぶり、表情からくる優しさまでも見抜きます。
多くのヨーロッパの人に共通するのですが、みんなウノと対面して目線を低くして、そしてたくさんおしゃべりします。
なんといってもその顔の表情が素晴らしい!
暖かくて柔らかくて優しいのです。
だからなのかウノも日本にいる時もより積極的に甘えます。
女性は子供の頃からいつも犬と一緒だった、学校にも職場にもいつも連れ添い、生活の中心に犬たちがいたと言います。
それは特別なことではなく当たり前のことなんだとも、、、、
私の犬は大きな子もいたし小さな子もいた、最後の子はこんな感じの小さな子だったけどどこにでも連れて行ったは
そう言って目を細めます。
「だからあなたが日本からこの子を連れてきた事はとても素敵だと思う。」
「留守番させるなんて考えられないわ」
「ここのホステルは良いところだけど、レストランに犬が入れないのはどうかしているわ!」
「とくにあなたはレストランに必要よ!」
朝食後は少し散歩、辺りは何もない、畑の中の細道がまっすぐに続いています。
どこまで行っても変わらない風景といえばそれまでなのですが、この辺りに住んでいる人たちにとっては安心できる風景でしょう。のんびりと1時間ほどその変わらない風景を楽しみました。
きっと10年後にまた来たとしてもこの風景は同じなのです。
BIO教育
ドイツでもそうでしたが、街を歩いていると「BIO」ビオ、バイオの文字をとてもよく見ます。
主にはレストランやパン屋さん、スーパーマーケットなどですが、「BIO」とはご存知の方も多いとは思いますが
農薬や化学肥料などをいっさい使用せず、100%有機の原材料によって生産された無添加オーガニックな商品であることを証明した印です。
EUではEU有機農業規則で厳しく定められており、オーガニック生産者協会の監督体制のもと管理保証されています。それは野菜や肉・卵だけでなく、ペットフードの加工・製造時、さらには働く人々の労働条件が適正かどうかの審査も経て認定されています。
オーストリアでも学校の前を通ったときに先生が学生たちに畑の中で話していましたが、リヒテンシュタインでもこの近くの学校の中にビオトープがしっかりあって、子供たちが学ぶ機会を作っています。
ビオトープはドイツ語で「生き物」を意味するBIO(ビオ)と、「場所」を意味するTOP(トープ)を組み合わせた言葉です。ビオトープとは「地域で野生の生き物が暮らす場所」を指し、自然生態系の一部と位置づけられています。
こうした教育背景や生産者、販売者、そして利用する消費者が一体になって社会を構成しているからこそ、私の歩いたあの変わらない風景があるのだとわかります。
日本でもこんな活動や教育背景があればもっとアニマルウェルフェアの意識も変わると思うのですが、、、、、