犬と海外旅 出発まで
2024年5月7日~31日までの25日間、私とウノはヨーロッパに渡航しました。
そこで体験した様々な体験、感じたこと、日本で言われているようなヨーロッパの犬事情と実際の違いなど様々な事を記していきます。
8ヶ国レンタカーで3000kmのロングドライブ
訪れた場所は、ドイツのフランクフルト国際空港に降りて、その郊外からヴュルツブルク、ローテンブルクなどの都市を巡り、チェコ共和国のチェスキークロム、オーストリアのウィーンとその郊外、ハンガリーのブダペストやセンテンドレ、ふたたびオーストリアに入りザルツブルクとその郊外やハルシュタット、インスブルック、さらに小さな王国リヒテンシュタインに入りイタリアに足を伸ばしてスイスのチューリッヒへと移動、上に向かってフランスのストラスブール、そしてドイツのフランクフルトに戻って帰国。
旅の目的は何?
私のウノは5歳のボーダーコリーです。
彼を迎えた時に私は動物先進国のドイツにウノと一緒に行って旅行者ではなく、自分の育てた犬と歩く事、経験する事で何かを得たいと思っていました。
色々な海外情報はインターネットで簡単に手に入りますが、それらには疑問に思うことが多くあります。その疑問を解決する最高の手段は自分の犬と直接経験する事です。そして学ぶ事ができたなら、その学びは日本でみなさんに真実として伝えることができます。
もちろんウノにとっても素晴らしい経験になります。その経験はウノを大きく成長させるでしょう。
コロナパンデミックの壁
しかしながらコロナ感染症のパンデミックにより、渡航することすらできなくなりました。2020年4月の緊急事態宣言から2023年5月の5類感染症移行まで4年も続く事になり、すっかりそのチャンスを得られないままでした。
2023年ようやく世界的にパンデミックの収束から渡航の自由が生まれてきました。とはいえまだまだ色々な書類の必要性や、万が一、海外で自分が感染したらウノをどうするか?などの危惧する面があるので簡単ではありませんでした。
海外旅行は豊富ですが、まずは2023年の暮れに人だけで海外旅行に行って感覚を呼び戻しておく事にしました。
決断の年
2024年、私はウノと渡航する準備を始めました。渡航先、エアチケットやホテル、レンタカーなどの予約はもちろんですが、一番大事なのはウノの渡航に関わる書類とその書類を作成するために必要なワクチンなどの接種です。
これらの不備があると出発できたとしても帰国できないなどの問題になります。
動物検疫局や大使館、領事館などでそれらを確認して準備を進めました。
犬の渡航、動物の輸出と輸入に必要な準備
動物検疫所のサイトhttps://www.maff.go.jp/aqs/animal/dog/import-other.html
ここに全て載っているのですが、何というか、、、分かりにくい。
わかりやすく書こうとしているのだが、それがかえって情報が多くなりすぎている感じです。
犬の輸出と輸入?
えっ輸出?ってまず思うのですが、ようは犬を海外に連れて行く事です。
輸入は日本に連れ帰る事です。
それぞれにやる事があるのですが、そんなに難しくないのです。
ここではドイツ旅行に関わる事だけ書きます。
渡航する国によって狂犬病やその他の感染症の予防接種などに違いがあるので渡航先の国の大使館サイトhttps://www.mofa.go.jp/mofaj/link/emblist/index.htmlで確認してください。
輸出入に必要な書類
- マイクロチップ埋め込みとマイクロチップ装着証明書*動物病院発行 輸出、輸入時
- 狂犬病ワクチン接種証明書(動物病院発行)×2 輸出、輸入
- 狂犬病抗体価証明書*採血したのを東京神奈川だと相模原市にある検査所 輸出、輸入時
- 混合ワクチン証明書*レプトスピラの入ったもの 輸入時
- NACCS手続き*NACCS(ナックス)は、動物検疫で必要となる輸入事前届出や輸出入申請手続がインターネットを介して利用できるシステム(電子申請)です。
- 動物検疫所での輸出前検査と書類入手*日本出発当日から10日前までに空港の検疫所で
- 健康診断*渡航先の獣医又は獣医局で 輸入時
- エンドース*渡航先の獣医局で政府のハンコを予め日本で作成したfromAB書式に押してもらうだけ 輸入時
これだけです。だけど順番にやらないといけないし、書類があれこれあるので慣れないと分かりにくいのです。
ここに全部手順は書いてあるのですが読めば読むほどに、、、https://www.maff.go.jp/aqs/animal/dog/attach/pdf/import-free-22.pdf
マイクロチップ
これはすでに入っていれば大丈夫ですが気をつけないといけないのは、昔のマイクロチップだと対応していない事があります。
- 国際標準規格(ISO)11784及び11785に適合するマイクロチップを、動物病院で埋め込みます。
- マイクロチップ番号が読み取り機(マイクロチップリーダー)で確実に読み取れることを確認してください
- まだ装着していない場合には1回目の狂犬病ワクチン接種前に装置してください
ウノのマイクロチップ装置証明書
狂犬病ワクチン
これは2回の接種が必要ですが、理由は抗体値を指定値よりあげる為です。
なので1回でも良いのですが、抗体検査したら数値が低いとなった場合にはワクチンを接種してから1週間くらいして抗体検査、その結果が出るのにまた1~2週間とかなって間に合わない、、、そんな事なら打っておけばよかったとならない為にも2回の接種はした方が良いかな?なので旅程に合わせて前倒しです。
ワクチン接種証明書は獣医で発行してくれますが、そこにワクチンの品名と、マイクロチップ番号を記入してもらう必要があります。できれば日本語じゃなくて英語での書式がいいのですが、まぁ大抵は日本語ですね。
使用する場面はたった1回、海外渡航先で帰国前にエンドース取得時です。
私はフランクフルトの獣医局(公共秩序局内にある)で受けましたが、狂犬病ワクチン接種証明書見せてと言われて、日本語の出したら、「これはおかしいね、だって読めないもの、、、まぁいいけどね!」って言われました。
狂犬病ワクチン抗体価証明書
これは2回目のワクチン接種してから1週間くらいで抗体価が高くなるのでその頃に獣医で採血して、それを送るか持ち込みます。
採血なので郵便などでは送れない場合もあるようです。私は相模原市まで持ち込みました。
英語表記と日本語表記が選べて2枚作成してくれますが、使うのは海外なので2枚とも英語表記にしてもらいました。で実際に必要なのは1枚です。
混合ワクチン証明書
これは国によって変わるのでちゃんと調べてください。ドイツの場合にはレプトスピラの入っている7.8.9.10種あたりが必要です。
ウノは8種を接種しました。日本ならまず接種しないしした事ないけど問題なし、でもヨーロッパを歩いて思ったのは動物との距離が近い事。それは犬だけでなく家畜もだし、野生動物ともよく遭遇する。そして山深いところが多い、、、まあそういうところ行くからなんだけどね。
ただし、これに含まれるレプトの形はアメリカ大陸に多くてヨーロッパは比較的少ないという、、、意味ないね。
NACCS手続き
これが面倒くさくてややこしい。インターネットでできるけどまずもってWindowsでしかできない。Macはもちろん、スマホやタブレット端末からできません。なのでWindows環境を使えない人は書類をダウンロードして記入して検疫所に送って、不備が有れば差し戻されて、、、となる。
その為に必要事項を入力して申請し、受理されるという流れです。
NACCSでする事は日本から出発するのに必要な輸出検査証明書の発行https://www.maff.go.jp/aqs/tetuzuki/system/pdf/20131013export.pdf
まぁ、フライトのチェックイン時に必要なくらいで、航空会社の人たちもよくわかってない。
それと帰国する時に必要な輸入受理書です。https://www.maff.go.jp/aqs/tetuzuki/system/pdf/20131013import.pdf
これは向こうでエンドースを受ける際に必ず必要です。
私達は成田空港から飛びましたが、荷物も多いし、エクスチェンジしたりウノのトイレやなんやらでしたので当日ではなく3日前に羽田空港の検疫所で行いました。予め検疫所にメールしておけばちゃんと返信して対応してくれます。
ただやる事はマイクロチップのチェックとワクチン関係の書類のチェックだけです。
この書類は自分で作成する事もできますが不備があると大変なので検疫所に作成してもらいました。無料です。
これで日本で準備するものは全部揃います。あとは向こうでfromABの書類(他の書式もある)に国のハンコもらうだけです。獣医師のチェックも獣医局なら一度にできます。
実際のが上のものです。全部で22.25€でした。
と言うことです。準備や検疫のことなどはインスタにも投稿していますのでチェックしてみて下さい。
インスタアカウント 2016aura