犬の換毛その1
なぜ犬の毛は抜けるのか?
日本の季節感がすこしづつ薄れていますね。温暖化の影響といわれます。
暑さは刺すようなひりひりとした暑さですし、寒さは凍り付くような寒さです。
ほんとうに極端になってきました。
そんな中で犬達も換毛というシステムを使いながら暑さ寒さに対応しているのですが、どうもそれが追いついていないような気がします。
ご存知の通り犬の体を覆っている毛は2種類あり役割も違います。
ひとつは皮膚の保護をする長くて太い「上毛」で、もうひとつは、保温の役割をもつ短くて柔らかい「下毛」です。
犬には換毛期が年に2回ありますが、その際に気温にあわせて体温調整するために下毛が大量に抜けます。
ところが犬種によっては1種類だけ、つまり下毛の無い犬種もいます。
2種類の毛をもつものをダブルコートといい、レトリバー種・牧羊犬・柴犬・ポメラニアンなどが代表的な犬種です。
シングルコートはプードル、シーズー、マルチーズ、パピヨン、ヨークシャーテリアなどがそうです。
ダブルコートの犬のアンダーコートは春と秋に大量に毛が生え替わります。春は密度が少なくなって涼しく過ごせるようになり、秋には新しいアンダーコートが生えて冬場の寒さに耐えられるようになります。
ところがシングルコートの犬はその機能が備わっていないため寒さに弱い子が多いです。
冬になるとこたつから出てこないとかファンヒーターの前から動かないとか、膝の上からおりないという話はよく聞きます。犬だから洋服はいらないというのは本質的なところでは正しいと思いますが、ファッションとしてではなくこうしたシングルコートの犬には真冬時はなにかしら着せてあげたほうがいいのかもしれませんね。