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犬の訓練方法

アウラにはプロのドッグトレーナーさんや犬の専門家、動物関係の専門学校や大学生もレッスンにやってきます。
私はこの業界にいるものの、そうした情報には疎く、また自分で調べる事はほとんどありませんが、カウンセリングやレッスンの際に色々とお聞かせいただくのでとりあえず現場の声は良く知ってしまう。
先日もそんなカウンセリングをしました。

ある大学生です。昨年も同じ学校から来ましたし、何人も来ていますので状況は理解済みですが、少しは変化あるかなぁ〜という感じでお話しをお聞きしましたが、残念ながら変化なし、、、、

日本は強制的な犬の訓練が好きかも?

ご多分に漏れず、この学校の先生たちは強制的な犬の訓練方法を学生達に教えています。
私の知る限り大半はそうだし、違った先生がいたとしても強制的な犬の訓練方法は排除されない。
なぜなのだろうか?と疑問に思う反面、答えはわかっています。

強制的な犬の訓練が減らない理由

いくつかありますが、例えば

  • 脳科学的には間違っていない
  • 簡単にできる命令系統
  • 慣わし
  • 結果に直結

脳科学

脳科学というには大袈裟ですが、犬の大脳辺縁系、つまり本能の行動を司る脳をどう刺激するか?
という事を考えれば強制的な刺激である嫌悪刺激を与えて命令系統の行動を教える事は、好きな事である好子を与えて学習させる事も脳科学的には同じだ。
ただ方向づけが違うだけだ。そしてそれが人道的か否かが違うだけだ。
たまに、私はトリーツを使ってトレーニングをしていて強制的な方法はしないという人がいますが、
その方法をよく洞察すると、餌付けというか、トリーツをあからさまに提出してルアーとして行動を引き出したり、トリーツを床にばら撒いてそれを拾わせて行動に繋げている。
私もやりますが、それは何処で餌付けであり、トリーツを使って強制的に行動を引き出しているとも言える。
最も、力の支配ではないから体罰ではないし人道的ではある。
まぁそれはややこしい話になるのでまとめて言えば

自発性か内発性か

つまり報酬に基づく損得行動か、それを共にやりたいという犬の内面や精神面に基づく行動かの違い

この話はまた今度しますが、とにかくトリーツ使っていれば強制的な方法ではないと思いのはオオマチガイ

簡単な命令

次に、簡単にできる命令系統というのは、むしろ訓練として犬のトレーニングをするならばこれで終わりです。
犬の訓練としてわかりやすい型を幾つか提示してそれをできるようにすれば良いならば強制的な訓練がピッタリかもしれない。
その型はとても単純で数種類から多くても20種類ぐらいの型でできています。
それくらいの事ならボーダーコリーでなくてもチワワでもできる。
例を挙げるなら

  • 座れ
  • 伏せ
  • 立って
  • 待て
  • 来い
  • ツケ
  • 歩きながらの座れ
  • 歩きながらの伏せ
  • 歩きながらの立って
  • 遠くからの座れから伏せ
  • 座って30秒待つ
  • 伏せて1分待つ

これらは、言葉使いは別として、ある訓練競技会や試験で昔から慣わしのように犬の訓練の出来を判断するためのものだ。

なんだか色々あると思われたらそれはある意味で間違っている。
なぜなら、これらの行動は、犬が座っているか、伏せているか、立っているか歩いているだけだからだ。
こんな事教えるのは簡単な事ですし、どんな犬でもできます。

ちなみにうーたんが参加している訓練競技会もこれです。
大事なのはそこではなくその先にある事だと言う事をなぜか学校もトレーナーも教えない。
その教えた行動を日常のさまざまな状況の中で使えてこそ意味があるのにです。

慣わし

なぜ訓練で左につけて歩くのか?訓練士ですら知らないままに訓練している事があります。
戦争中、戦場に犬は駆り出されました。
人間は銃を右に構えます。その時に犬が右にいると邪魔だし、下手すると犬を撃ってしまうから左にツケている、、、

本当かどうかは知りませんが、そんな時代錯誤的な慣わしが強制的な訓練だったりします。

ちなみに、「遠隔停座から伏臥」という訓練競技会の課目があるのですが、これは、犬を座らせて、10メートル離れたところから伏せを命令するという課目です。
日本ではリードを離す事ができないですが、競技会では外します。
じゃあこの練習何処でするの?
で、いつ活用するの?
言い出せばキリがないのですが、慣わしというのは古い法律と相まって日常に活かせないものが多いのですが、変わらず使われています。
人間社会にもおかしな慣わしっていっぱいありますよね、、、例えば中学高校の校則、、、髪型、スカートの長さ、、、それって何か意味ある?

結果に直結

簡単な話、訓練で合格、点が高ければ良いのです。それなら強制的な訓練がベストかもしれません。
別に散歩中にそのトレーニングができなくてもいいし、犬同士を遊ばせる事もないし、基本生活はクレートの中だから問題は起こらない。
もちろん許容範囲があるので社会的な背景や生活背景を全て外す事は困難ですが、点数や結果にこだわるならばそれらの背景は邪魔になる。
背景を排除すればするほど強制的な訓練は効果的になる。それはそうだ、だって犬は訓練以外の楽しみを知らないのですから、、、

まぁまぁ、あまり言いすぎるとさされそうなのでやめておきますが、とにかく日本の犬のトレーニング、訓練に関わる教育はとてつもない遅れ続けている。2021年の今でさえ

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