犬と海外旅行、ドッグダンス世界大会3
さて、いよいよ今日はFCIワールドチャンピオンシップのフリースタイルクラスの開催です。
世界中のすごい人と犬たちが70組近く、世界一をかけたドッグダンス世界大会です。
そんなすごい中にどう間違ったか私とウノも入っています。
ほんとに参加していいのだろうか?と思いつつ、出るからにはベストを尽くそうという思いとは裏腹に、すでに2週間も海外旅しているので練習もしていない。
さらにウノは下痢がひどくて今朝は絶食しての参加、、、
練習はともかく体調が万全ではないのが残念ですが仕方がないです。
とにかく胃腸の中を空っぽににして出すものなくしておけば会場を汚して迷惑をかけることはなんとか防げます。
もうそれ以上は望めませんが、いつも通り誰よりも楽しもうと思いました。
馴致の仕方
私とウノは39番目、2時30分頃の出番なので世界の人達の演技と演技前の馴致(集中の取り方など)を見させていただきました。
これはすごく勉強になります。
小道具なんかも間近で見れて、すごく凝っているし、衣装も素晴らしい!
それに対して私の小道具は水道管に段ボール、、、アウトドア用のキャリーカー、、、衣装も普段とそう変わらないし、、、、正直なところ、これはちょいとまともじゃないよなぁと、、、さすがにちょっとだけ思いましたがもはや何も変えれません。
ちなみに私とウノの馴致は基本的に何もしません。
本番前に練習はしないし、トリーツもあげないし、遊びもしません。
やることはただダウンステイさせて私から少し離れている事だけです。
そして入場する時にリコールしておしまいです。
なので他の方たちのように犬と人が一緒に入場しないのです。
前々日の5分間練習でも小道具の設置の確認して、あとはリングのサイズ感をウノに伝えるために全体を走らせて、ディスクを1回投げておしまいです。
とにかく何をしても他の方達とは違うのです。
きっとあれを見た人は、この人大丈夫?って思ったと思います。
まぁ、それで今までやって来て大きな問題もなくやれているのでこれが自分たちのスタイルと思ってやってます。
演技スタート
いよいよ私とウノの出番です。
いまいちルールを把握していないけど、呼ばれて、リングのゲートが開いたからやるだけです。
ウノをリング入り口でダウンさせて私だけが入場、そしてウノをリコール!
ここでいつもキリッと集中に入るのですが、この日はこの時点でやたらとモチベーションが高い状況にあって3回も雄叫び吠えをしました。
これは果たしてコントロールできるのか?
さらに審査員に挨拶をする時に手が上がって、それをスタートの合図と勘違いして音楽が流れてしまったり、なんだか最初からハプニング続き、、、、
私自身は全然緊張しないので冷静なのですがなにしろウノがやる気満々!
スタートもウノがカートを後ろから押して途中でカートに乗るはずが、早々にカートにに乗ってしまいアドリブから入ることになります。
まぁ初めて見る人はそれで間違っているとは思わないでしょうが、こっちは大変!
なんとか辻褄合わせして先に進みます、途中まではなんとかルーティン通りだったのですが、遠隔要素で再びいつもと違うことを始めるウノ!
再度アドリブ演技でいわば誤魔化してつなぐ、、、、さらに匍匐前進の時に急に床の臭いに興味を持って一時的にコントロール不能になります。
なんとかリカバリーして後半に繋いでいくと、いつのまにか会場から手拍子!笑い声も聞こえる!ショーンからウノが顔を出すところでは拍手の嵐!
おぉ、受けてる〜
これはもしかしてすごいことになってるのか?
そして最後のコンテンツを終えた途端に「ブラボー」口笛に拍手、拍手!
この時ばかりは舞い上がってしまった私は会場の皆さんに手を振って、、、、いやいや、小道具を制限時間内に片付けないと失格になります。
我に返って急いで撤収!
この時も会場のみなさんが声援を送ってくれて後押し!
手伝ってくれたMさんにも拍手!
なんかすごい事になりました。
控えブースに戻ると世界が変わっていた
いゃあ、とにかくなんとかやり切ったという感じです、ウノは意欲的で、意欲的すぎて半分くらいは自動演奏のように自分で勝手に動いていました。
当然ですがウノは楽しかったでしょう。
控えブースに戻ってすぐ、イギリスのクラフツやチャンピオンシップで有名な方が尋ねてきました。
「あなた達最高だったよ、だからきっと明日の決勝に出ることになる。その時の小道具の設置の仕方を教えるね!」
彼女は本当に親身になって、ルールもよくわかっていない私に教えてくれました。
その後も有名な人たちが次々と訪ねてきて賞賛してくれます。そして異口同音彼女達がいうのは「あなた達はクラフツに行くべきだ」です。
クラフツとはイギリスのバーミンガムで開催される観客動員の世界一大きなドッグショーです。そこでドッグダンス競技会も開催されて、そこに立つ為にイギリスやヨーロッパ各国では予選会が開かれて、FCI同様に国代表が集います。
はじめはお世辞かと思っていましたが、みんなが言うし、とうとうFCIの主催者の方が尋ねてきて、クラフツに行って欲しいと頼まれてしまいました。
トイレに立てばそこここで褒められるし、若い子達からも、あなたが一番!とまで!
なんだか、終わったら世界が変わったような感じでした。
残念ながら日本では予選会がない為、いわば英国ケネルクラブに参加したいと手を挙げた人が出れる状況です。過去にも3名がそうやって参加しています。
ですので可能性はあるのですが、ちょっとその状況ではモチベーションが上がらないのでよく考えてみる事にします。
結果は16位/66 主催者特別賞受賞
結果は16位でしたが、納得の順位です。普段通りにできていたらトップ10に入れたとは思いますが、あれだけ失敗しては仕方ない事です。
むしろ、全参加者の中からたった1組が選ばれる特別な賞をいただけた事が最高に嬉しく思いました。
ダンスの動画は近くYouTubeにアップします。
でもね、私とウノの旅はまだ後半が続くのです。
ダンスのための旅じゃないですからね〜
明日はトップ10の演技です。それはちゃんと見ようと思っています。