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犬の思春期

このところ、パピーのころからレッスンに通っている子やパピーパーティー に参加してきた子が6ヶ月に近づいてきました。
そのため、時には手を焼き困り果ててしまうということも出てきました。
とくに初めての犬育てであったり、未体験に近いような育て方や犬種であるとこれまでの自分が持っていた自分だけの常識は見事に覆されます。
今までは受け入れられたことが急激にマグマが爆発したかのように受け入れられなくなってきたり、好きなことと嫌いなことが明確になって行動が顕著化してくる。
では、飼い主さんが何か悪いことでもしたのかちいうとそうでもない・・・・

生後6か月~12か月頃の犬は扱いが難しいということは、犬を飼っている方の間ではよく言われていることです。

犬には、社会化期の後にやってくる「若齢期」と呼ばれる、社会化期と並んで非常に大切な時期があります。これを一般的に思春期とよんでいます。
この時期は、成長期でもあり、体やホルモンバランスが成犬に近づいていきます。それにより、物事の感じ方や行動に変化が出てきます。
また若齢期とは、「社会化期で体験したことがベースになって行動を試し始める時期」です。
同時に「恐怖心が好奇心を上回ったり、警戒心が増したり、デリケートな時期」になります。
なんというかどこかトンチンカンな行動が現れ始めます。
「嫌だから唸ってみよう」「吠えたら要求が通るかな」「噛んだら相手はひるむかな」このような態度をみせてくる子も出てきます。
 体もホルモンバランスも成犬に近づき、メスであれば初めてのヒートを迎えるころ、オスであればマーキングやマウンティングが始まるころになります。
つまり行動も体つきも男の子らしく女の子らしくなり自我が芽生える時期です。
結果として子犬らしさは影をひそめ、ある意味で自由奔放、見方によれば自己中心的な行動となります。
その行動をひとつひとつ記すことはできませんが、中学生あたりの子供が親や先生にとる態度をイメージしていただければわかりやすいかと思います。
人間の子供はその後、脳の成長や社会的環境要因によって親から独立していくことになりますが(最近はそれができないことも増えており問題になることも)
犬の場合は独立していきません。
したがっていつまでも飼い主さんと依存関係になります。
依存関係が円滑であればよいのですが、こじれた状態を引きずってしまうと深刻な問題に発展することもあります。
ではどうすればいいのか?
いろいろありますし、説明し易いこともし難いこともありますので基本はレッスンでとなりますが
私がいつも言うことの一つは外に良い友達をたくさん作ることです。
友達には同年代も年上も年下もいた方が良いですし、大型犬なら小型犬も、小型犬なら大型犬の友達がいたほうが良いです。
そして社会化やトレーニングに理解と正しい知識をもった飼い主さんがいればなお良いです。
そうした友達と毎日の散歩で自由に遊んだりトレーニングできたなら難しい問題にはなりません。
それともうひとつ言うことがあります。
飼い主さんがとことん自分の犬と遊び学ぶことです。
ただ遊んでいては問題はあとで倍増します。
遊びの中にルールを作り教え伝えていくこと。
これで鬼に金棒です。
やってはいけないのが
無知なままであること、
諦めること、
放置放任、
責任転嫁、
叱り恐怖を植え付けることです。

参考までに
イギリスのニューカッスル大学の研究チームは、盲導犬として訓練中の子犬とトレーナーの関係は、人間の親子関係と関連性があるかどうか調査を実施。
285匹の犬について、犬の思春期にあたる6か月~12か月の行動をトレーナーやお世話係の人にアンケート調査を行い、
さらにそのうちの69匹については行動テストも実施しました。
その結果、思春期だと従順さが減少し反抗的な行動が増すことが判明。
しかも知らない人が指示を出す行動テストでは、犬はきちんと指示に従っていたのに、トレーナーや世話係に対してだけ反抗する振る舞いを見せていたのです。
また、人間の親と思春期の子どもとの関係と同じように、トレーナーとの愛情が不安定な犬は一人にされることを嫌がる特徴があり、
そのような思春期の犬はトレーナーにほとんど従わなかったこともわかりました。
※この場合はトレーナーと世話係となっていますが、通常はそれが飼い主にあたります。
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