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手作り食セミナー

昨日は手作り食セミナーでした。1日を通して食と命と関わりについてお話しをし、質問にお答えいただきながら気づきの時間を過ごしました。
大抵は、セミナーを終えると充足感と疲れが一気にやってくるのですが、この日もそんな感じでした。
そして帰宅する頃には、お伝えしながらも知らなかった自分に出会ったことや、伝えきれなかったことに遭遇した自分と向き合っています。
私はこのセミナーをいったいどれくらい続けていて、どれだけの人に伝えたかではなく、たった一度のセミナー、たったお一人へのセミナーでさえそうしたことに意識がむけられてしまいます・・・・まだまだどころか全然なんだと思う反面、ダメだなぁとは思いません。
ダメだったらいままでお伝えしてきた方々の犬たちが不健康になるわけですが、幸いなことにみんな今まで以上に元気になり、すばらしく輝いています。
そして疾患のある子であっても食事だけではなく、関わり方において気づきが芽生えあらたな扉を開く時に役立てていただいてます。
来月もまたそうした疾患のある子の手作り食セミナーがあります。
すでに薬漬け、処方食づけで、さらには飼い主さんの個人的というか人間的な見方による食事によって混沌としている犬の身体の中と外・・・かなり厳しい状況にあるのですが、すこしでも気づきの時間を持っていただければと思っています。

餌と食事の違い

どうしても犬の食事というと「餌」という認識が強い日本です。
「餌」=「ドッグフード」です。
国語辞典で調べると、
鳥、獣、虫、魚などに与えて飼育するための食物。また、生きものをおびき寄せて捕える目的で用いる食物。えさ。
と出ます。
餌付けとかいいますがまさにそれです。

牛や豚たちが食べているのは飼料です。
飼料を調べると、
飼育下の動物に対して、栄養素の供給を目的として給与するものをいう。養魚の場合には餌料(じりょう)の語を用いることもある。

とあります。
まぁ、実際には同義語になっていますよね。

では、食事で調べると
人間が習慣的に1日のほぼ決まった時刻に、生存のために主たる食物をとること。食事の時刻、回数、内容、食べ方などは時代や社会によって異なる。動物の採餌(さいじ)と異なり、むしろ文化的要素が色濃く反映する。祝事、祭事などの行事の際には、日常と異なる食物が異なった仕方でとられることが普通で、多くの民族で発達している。
後略

つまり単に食べるということではなく、社会背景や文化の中に食事が含まれているということです。
当然、社会背景や文化の中には食事以外のものがたくさん含まれます。
例えば「教育」もそうですし「あそび」もそうです。

ただ栄養のバランスがよければいいというのは少し違います。
むしろ栄養バランスが悪くても、そこに社会背景と文化、つまりコミュニケーションがあることのほうが大切と考えています。
そして、人間の社会背景と文化と犬のそれとは異なる部分がたくさんあります。
その異なる部分を食によってつなげる・・・・
それは、他国の人と仲良くなるのによく似ています。

広告や評判に惑わされやすい日本人

ドッグフードの袋の表面にはキャッチコピーとともにおいしそうに食べている犬の姿があります。
裏側には獣医師監修とか、さもデータで裏付けされたような表記があります。
どんなにそうやって表記されていたとしてもそれは餌です。
そして自分の犬がその写真の犬のように美味しそうに食べているかは別です。
ましてやその写真の犬も合成写真ですから本当に美味しそうに食べているかどうかは疑わしいのです。
でもそういう面ヅラにすぐ乗ってしまう人の良さが日本人の良さでもあります。
だからテレビショッピングやネットショッピングでは健康食品やサプリメントがよく売れるのです。
まぁそれが大きな害をあたえるわけではないので良いのですが、それで健康になろうとか、犬が喜んでいると思い込んでいるとすこし違うかもしれませんね。
だって、ほら、テレビ画面の下のほうに小さな文字でこう書かれていますよ。
「これは個人の感想です。効果効能を示すものではありません」
これを打ち消し表示と言うのですが、実はこれ今の時代はアウトなのですが公然と使われ続けています。
消費者庁の甘さからゆるされているのですが、これを取り締まると消費が詰まってしまうという矛盾からできないのです。
消費者庁の調査ではじつに94パーセントの人が
「これは個人の感想です。効果効能を示すものではありません」
の表記に気づいておらず、ポチッとしていると言います。
ドッグフードに関しては打ち消し表示すら存在しません。なぜなら犬は個人の感想を言わないからです。そして追跡調査もありません。
残念ながらメーカーの思うがままです。

賢くなろう

私たちはもっと賢くなるべきです。
それが犬とのコミュニケーションに必要な優先順位の一番になるかもしれませんね。

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